「空気みたいな所がいい」
いてもいなくてもどっちでもいいのかよ! とツッコミが入りそうな台詞です。言った本人も思わず本音が漏れたことに気付き、慌てて“普段意識しないけどなくてはならない存在”と言い直す位誤解を受けやすい。
誤解を恐れずに言います。
地味で真面目で知らない人には無口で控えめで空気みたいなあなたが素敵です。
思い出してごらん。クラスの空気はこっそり大人気なんです。
§4日目
●おとなしい子タイプ
主人公とややかぶりそうな属性ですが、いかにも真面目な感じの女の子。目立たないけど逆の意味で目立つ、そんな立ち位置です。どの仲良しグループにも属さず、なんとなく近寄り難くてその子の実体を知る者はあまりいないのです。派手さこそないものの、しっかり見ている人はいるもので意外とファンが多かったりします。
⇒おとなしい子タイプのキャラに向いていると思われれる主な要素
★地味で実直。
★黒髪が合いそうな感じ。
★あまり喋らない。それでも最低限の存在感を維持する相対的な特徴がある。
★図書委員か生き物係は任せた!
★モブとは違うんです…。
●よく分かる解説
うちでは貴重な眼鏡っ子です。
ショートで襟足がすぼまるような黒髪。線が細くてもの静かで独特な存在感から察するに、意外といい所のお嬢様なのかもしれません。制服の絵と立ち絵で雰囲気が違うのは、最初描いてみて脇役っぽ過ぎたので、もう少し花と個性を持たせてみたからです。うちでは幼いキャラの方がおモテになるので、サ意図的にイメージ年齢を主人公に合わせた結果、体型や雰囲気まで主人公に近付いたので、差別化のため目の形もおとなしいものに変えました。どちらかというと華やかな主人公に対して一層おとなしそうな感じ。
ケープにワンピース、白いタイツ、Tストラップシューズ。普段着は地味というより上品といった方がしっくり来るかもしれません。
主人公とは別の意味で不思議ちゃん。あまり目立たず口数が少ないためどういう子か知られていなかったりしますが、主人公とだけはイベントを通して打ち解けたり、ライバルキャラ等のとっつきの悪そうな子とも実は仲良しだったりするような一目置かれた存在です。自分の世界を持っていたり一人でいる事が多く、同年代に比べて視野が広く一歩下がって色んな事が見えていそうです。
●地味は褒め言葉
“地味”は世の中では褒め言葉ではないらしい。
印象としては、目立たない、特徴がない、主張がない、魅力に乏しい、そつがない、存在感がない、冴えない…色んな言い方がありますが大体マイナス印象ばかりが並びます。
そう思ったあなたは手元の辞書を引いてみてください。
容姿が地味といえば、あまり聞こえがよくありませんが、辞書によると『華やかさや、けばけばしさのないこと』だそうで、華やかではないにせよ、けばいのが苦手な人にとって“地味”は褒め言葉になるわけです。
性格が地味といえば、辞書によると『態度や行動が控え目で、人の目をひこうとしないこと』だそうです。淡々として自分を持っている感じのすごく好感の持てる表現です。
目立たないというのは邪魔にならないという点では、KをYめるという事です。KをYめない人は和やかな場を突然凍り付かせたりしがちなので、空気を読める人は現代社会では結構重宝がられます。※黙っているだけが空気を読めると言いたいわけでは決してありません。
出る杭は打たれるもので、目立ち、主張する者は叩かれやすいのですが、主張しないからといって何も考えていないとは限りません。
我が国では不言実行が美徳とされたり、言わぬが花という言葉もあるくらいで、心の中で思っていてもわざわざ主張したりしない人もいるわけです。あえて目立たないことを選んでいる人、地味な人をもっと評価していいような気がしてきませんか?
外国人の似顔絵や肖像をよく描く私にも、見慣れぬ外国人の顔が皆同じに見える時期がありましたが、普段特徴がないと思っているものも、よく見るとかなり違っていたりします。
前にちょっと言った気がしますが、世界最高峰のオリンピック選手だってほんの小さな数値の差を競いあって、我々に大きな感動を与えてくれています。一見些細な違いに目を向けて大きな喜びを感じられるようになると、貧乳の豊かさが眩しいと述べて参りました。
一見みんなと同じ(あるいはそれ以下)であるように見える“地味”も、それぞれ違った個性に実力と魅力を備え、必要以上の主張しない奥ゆかしさを備えた素敵属性なのです。
地味と言われる人はきっと素敵なのだと思います。
ロリィタと魔女っ子は別腹です。
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