男っぽい人が女らしい服を着るとセクシーですが、大人っぽい人が子供らしい服を着るとすごいことになります。
例えば子供服定番の飾り、リボンは貴女の可愛さを見事に演出してくれますが、子供っぽさを内包するアイテムなので、いい大人が使うにはリスクが高い。注)ここでモデルが大人っぽくないことに突っ込めるとしたら、まだまだ大人っぽいとはいえないのでそれもまた大丈夫なのです。 とはいえ大人っぽいからといってリボンが似合わないとも限らないはずです。なるべくリボンの可愛さだけを頂戴する方法はないものでしょうか。
前回はリボンの“あく”を肉体改造によって克服しました。でも大きい女の子だってリボンが好きなんです。今回はリボンのあくを薄める方向で考えてみましょう。
●生きる術となったリボン
街の中でリボンをつけた女の子は数十人に一人も見つけられませんでしたが、画面の中の美少女の多くはリボン持ちです。
リボンといえば美少女キャラクターというくらい相性がよく、手軽で可愛いので広く愛用されているのもうなずけます。そして時にリボンの存在は、キャラクターの印象そのものとなるくらい影響を与えるのです。
可愛いリボンがなければ始まらない、リボンがあって当然という価値観が広まった中で、リボンをつけずに“可愛い”ポジションにつくにのは相当困難なことです。それゆえ常に携行せざるを得ない場合も多くなって来るでしょう。
覚えてもらわなければいないのと同じという厳しいキャラクターの世界で、他キャラクターとの判別・差別化するための手段がリボンしかないとすれば将来は容易に想像がつきます。
21世紀初頭、貴婦人たちは自分の可愛らしさと存在感を示すため、こぞって後頭部のリボンの大きさを競うようになります。やがて路上で他人とすれ違うのも困難になり、リボンが引っ掛かって宙づりになるなどの事故がたびたび起こりました。
と歴史の教科書に書かれてしまう日もそう遠くはないでしょう。
●リボン戦争の果てに
どうしたら わたくしは
つばさにおいつける
どうしたら わたくしは
小宇宙つばさに
なれるんだァ!!
リボンをめぐる戦いは熾烈を極め、実用の域を超えた所まで来ていました。小宇宙つばさとの最後の対決の中で永遠のライバル陽向次郎子は遂に悟りを開くのです。
ならば
小宇宙つばさに
なれないなら
わたくしは陽向次郎子
最後まで 自分のリボン
今までやってきた
わたくしのリボンを
するしかない!!
※小宇宙つばさ第24巻「リボン1対リボン3の巻」より
●落ち着きのあるオ・ト・ナのリボン
社会のしがらみが重くなるにつれ、場の空気をも支配してしまう大きなリボンを背負うのは次第に難しくなって来ます。しかし定石に則って前からも見えるように頭の後ろでリボンを結ぶなら、どうしても大きいものが必要になるのです。そこで初めからリボンの結び目を正面に持って来て小さめのものを選べば小粒でピリリの存在感。また、前から見える頭頂部でなら小さくまとめることも簡単です。正面が目立ち過ぎるというのであればサイドに流すのもいいかもしれません。さしづめおしゃれなヘアバンドといった所。結び目を斜めに持って来て動きを出せば、ほんのりおねえさんっぽく見えます。それでもうるさく感じたら紐のような細いリボンにしても可憐で可愛らしい。正面から目立たない形でリボンを後ろにまとめたクラシックな着こなしも現実では清楚で魅力的です。※ただしゴム紐にしてしまっては意味がありません。髪の色に近い生地を選べば、リボンが多少大きくても幼くなりにくいでしょう。
一通りのバリエーションが出た所でひとつ覚えておきたいことがあります。リボンの可愛さは必ずしも大きさに依存しません。思い出してください。白いぱんつが選んだのはいつも小さなリボンだったはずです。子供らしいリボンの可愛さをあえてストレートに主張しない着こなしは、奥ゆかしい日本人の気質にあうのか比較的年齢の高い層にも受け入れられているようです。もし貴女がイラストや漫画などでご活躍の場合は比較的大きめのリボンに置き換えた方が喜ばれるでしょう。可愛いリボンは人それぞれ。そう、あなたにあったリボンライフを見つければ勝利は目の前なのです!
●リボンが映える服
今回はリボンの着こなしで可愛く見せるため、ドレスはごくシンプルなデザインのものばかりにしました。シンプルさはうちの売りということで、結局いつもとあまり変わらないのはご愛嬌。
全体を華やかに仕立てて存在感のあるリボンで締めるのもいいですが、周囲をすっきりさせることで小さなリボンにもスポットライトが当たるならその方が余情的かなと思えるのです。手持ちのリボンが無駄にならないように試行錯誤の毎日です。
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